PAUL McCARTNEY / PARIS BERCY 1993 【3CD】
PAUL McCARTNEY / PARIS BERCY 1993 【3CD】
販売価格: 6,000円(税込)
在庫あり
■1993年10月13日パリ公演を高音質で完全収録
■同日コンサート前のサウンドチェックも収録。
ポールマッカートニーの1970年代はウイングスとして駆け抜けた10年間であり、セールス的にはビートルズを超える成功を収めた実り多き時代であった。暗雲が立ち込めたのは1980年1月に日本で逮捕された事から始まる。これによりウイングスは瓦解し、さらに同年末にジョンレノンが凶弾に倒れる事により、ポールは第一線から下がる事になる。ほぼポールの年齢の40代に重なる80年代はほとんどステージに立つことはなく、かといってスタジオ・ワークもパッとしないものであった。意欲を持って臨んだ映画製作も評価されたとは言い難く、軽快なポップ・ソングや明るいハード・ロックが流行した80年代はポールにとって低迷の時代であったと言えるかもしれない。幸いかなポールには過去に数多くのヒット曲がある。しかもほとんどステージでは手付かずで演奏すればウケる事が間違いないビートルズ時代の楽曲もある。この低迷を打開するにはやはりステージであるという結論に達するのは自然の成り行きであろう。当時の新作『Flowers In The Dirt』に伴う10年ぶりのツアーが行なわれたのは1989年から1990年にかけてである。
この通称「GET BACK TOUR」は、10年ぶりのツアーであること、セットリストに今まで演奏した事のない楽曲が多く含まれていた事などが話題となり各地で大成功を収める。日本においても前科から来日公演が不可能だと思われていた中で実現した東京ドーム公演を見た人も多いだろう。このツアーで手応えを感じたポールは、ツアー・メンバーを中心としてライブ形式でレコーディングを行なう。それが『Off The Ground』である。1993年にリリースされたこのアルバムに伴い、前回の成功を受けて再びツアーに出る事を発表する。新たなワールド・ツアー、つまり「THE NEW WORLD TOUR」である。なにせ楽曲のストックは数多くある。ビートルズ時代の曲で演奏したことがないものもある。何よりニュー・アルバム『Off The Ground』が素晴らしい出来であった。
THE NEW WORLD TOURは1993年2月ミラノで開幕し、この年の12月までほぼ1年を費やして全77公演という長大なものとなった。2度目の来日公演が行なわれたのもこの年であり、東京ドームの他、初めて福岡ドームでも行なわれた事は記憶に新しい。セットリストも大幅に変更された新しいものとなり、非常に聞きどころが多いものである。オープニングはこの時がライヴ初演となる「Drive My Car」である。本来ジョンが単独で歌う箇所もポールが全て歌っているのも新鮮であった。「Good Rockin’ Tonight」といったカバー曲あり、ポールがドラムに座りギターのヘイミッシュがヴォーカルを採る「Ain’t No Sunshine」など多彩な構成は、「バンドのショウ」を意識したウイングス時代の名残を感じさせる。まさかステージで正式なセットリストになるとは想像だに出来なかった「I Lost My Little Girl」、「SGT. Pepper’s」は前回のツアーではRepriseとメドレーで繋がるアレンジで演奏されたが、ここでもそれは踏襲されている。
そして何より注目はニュー・アルバムの楽曲が多く演奏されている点であろう。元々ライヴ演奏する前提で作られた楽曲が多いアルバムであったが、その中から6曲選ばれている。「Looking For Changes」は序盤に登場し「Jet」に勢いある流れを繋いでいる。曲のテーマに沿って実際のステージではスクリーンに動物実験の非道さを批判する映像が投影された。「Peace In The Neighbourhood」はおよそライヴ向きとは言えないが、ポールは好んでツアー通してセットリストに組み込まれている。アルバムのタイトル曲「Off The Ground」は、ツアー後半には「Iko Iko」とメドレーで演奏されるようになっている。「Hope Of Deliverance」は日本ではテレビ番組のテーマ曲になった最初のシングル曲である。スピード感あふれる「Biker Like An Icon」はステージのハイライトとして記憶されているだろう。スクリーンに教会画が投影され、ハードなギターが絡んだ濃密な世界を展開している。
そして何といっても白眉は「C’mon People」である。裏ジャケットの写真の通り、客席から見やすいように斜めにセッティングされたピアノに座り、アルバム最後の壮大な曲をステージで再現してくれる。厳かなピアノに始まり徐々に盛り上がっていく構成、そして独特のリズムを持つ後半部分、このツアーでしか演奏していないのがもったいない名曲である。ポールがマイクに向かって口笛を吹くのも珍しい。まさにTHE NEW WORLD TOURの印象はこの1曲に代表されるかもしれない。「C’mon People」は希代の名曲である。そのライヴ・バージョンが聴けるのはこのツアーのみである。
本作は、そんなTHE NEW WORLD TOURから1993年10月13日パリ公演を高音質で完全収録している。特にこの日の特徴は「Penny Lane」であろう。演奏が始まったはいいが、最初は普通に曲が進んでいくものの、途中で曲構成がポールとバンドで食い違ってしまうのである。こういう場合、ポールは演奏を続けながらムリヤリ戻すケースもあるが、今回はもはや修正不可能と判断したのか、「間違えた!メンゴメンゴ!」と演奏をストップしてしまう。イントロを間違えてやり直したことは何度もあるが、このように演奏がかなり進んだ段階で仕切り直すのは非常に珍しいレア・ケースである。
ディスク3はこの日のコンサート前のサウンドチェックを収録している。今となっては良席チケットとセットになったVIPパッケージが一般的になったが、1993年ではまだ定例化されていなかった。日本ではLIPAの寄付金集めの名目でサウンドチェック・チケットが発売されたが、これが現在のVIPパッケージの嚆矢であったように思う。コンサート本編と同日のサウンドチェックということで、パリ公演を堪能できるパッケージである。
1993年10月13日パリ公演を高音質で完全収録。かつ同日コンサート前のサウンドチェックも収録した3枚組である。美しいピクチャー・ディスク仕様の永久保存がっちりプレス盤。
サンプル音源
PALAIS OMNISPORTS DE PARIS - BERCY PARIS, FRANCE October 13, 1993
DISC ONE
01. Drive My Car
02. Coming Up
03. Looking For Changes
04. Jet
05. All My Loving
06. Let Me Roll It
07. Peace In The Neighbourhood
08. Off The Ground
09. Can't Buy Me Love
10. Robbie's Bit
11. Good Rockin' Tonight
12. We Can Work It Out
13. I Lost My Little Girl
14. Ain't No Sunshine
15. Hope Of Deliverance
16. Michelle
17. Biker Like An Icon
18. Here, There And Everywhere
19. Yesterday
DISC TWO
01. My Love
02. Lady Madonna
03. C'mon People
04. Magical Mystery Tour
05. Let It Be
06. Live And Let Die
07. Paperback Writer
08. Back In The U.S.S.R.
09. Penny Lane #1
10. Penny Lane #2
11. Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band
12. Band On The Run
13. I Saw Her Standing There
14. O Sole Mio
15. Hey Jude
DISC THREE
SOUNDCHECK
01. Oh Mama
02. Island In The Sun
03. Just Because
04. Matchbox
05. Improvisation
06. Don’t Let The Sun Catch You Crying
07. C Moon
08. Ain’t That A Shame
09. Be Bop A Lula
10. Midnight Special
11. Lucille
12. Another Day
13. Summertime
■同日コンサート前のサウンドチェックも収録。
ポールマッカートニーの1970年代はウイングスとして駆け抜けた10年間であり、セールス的にはビートルズを超える成功を収めた実り多き時代であった。暗雲が立ち込めたのは1980年1月に日本で逮捕された事から始まる。これによりウイングスは瓦解し、さらに同年末にジョンレノンが凶弾に倒れる事により、ポールは第一線から下がる事になる。ほぼポールの年齢の40代に重なる80年代はほとんどステージに立つことはなく、かといってスタジオ・ワークもパッとしないものであった。意欲を持って臨んだ映画製作も評価されたとは言い難く、軽快なポップ・ソングや明るいハード・ロックが流行した80年代はポールにとって低迷の時代であったと言えるかもしれない。幸いかなポールには過去に数多くのヒット曲がある。しかもほとんどステージでは手付かずで演奏すればウケる事が間違いないビートルズ時代の楽曲もある。この低迷を打開するにはやはりステージであるという結論に達するのは自然の成り行きであろう。当時の新作『Flowers In The Dirt』に伴う10年ぶりのツアーが行なわれたのは1989年から1990年にかけてである。
この通称「GET BACK TOUR」は、10年ぶりのツアーであること、セットリストに今まで演奏した事のない楽曲が多く含まれていた事などが話題となり各地で大成功を収める。日本においても前科から来日公演が不可能だと思われていた中で実現した東京ドーム公演を見た人も多いだろう。このツアーで手応えを感じたポールは、ツアー・メンバーを中心としてライブ形式でレコーディングを行なう。それが『Off The Ground』である。1993年にリリースされたこのアルバムに伴い、前回の成功を受けて再びツアーに出る事を発表する。新たなワールド・ツアー、つまり「THE NEW WORLD TOUR」である。なにせ楽曲のストックは数多くある。ビートルズ時代の曲で演奏したことがないものもある。何よりニュー・アルバム『Off The Ground』が素晴らしい出来であった。
THE NEW WORLD TOURは1993年2月ミラノで開幕し、この年の12月までほぼ1年を費やして全77公演という長大なものとなった。2度目の来日公演が行なわれたのもこの年であり、東京ドームの他、初めて福岡ドームでも行なわれた事は記憶に新しい。セットリストも大幅に変更された新しいものとなり、非常に聞きどころが多いものである。オープニングはこの時がライヴ初演となる「Drive My Car」である。本来ジョンが単独で歌う箇所もポールが全て歌っているのも新鮮であった。「Good Rockin’ Tonight」といったカバー曲あり、ポールがドラムに座りギターのヘイミッシュがヴォーカルを採る「Ain’t No Sunshine」など多彩な構成は、「バンドのショウ」を意識したウイングス時代の名残を感じさせる。まさかステージで正式なセットリストになるとは想像だに出来なかった「I Lost My Little Girl」、「SGT. Pepper’s」は前回のツアーではRepriseとメドレーで繋がるアレンジで演奏されたが、ここでもそれは踏襲されている。
そして何より注目はニュー・アルバムの楽曲が多く演奏されている点であろう。元々ライヴ演奏する前提で作られた楽曲が多いアルバムであったが、その中から6曲選ばれている。「Looking For Changes」は序盤に登場し「Jet」に勢いある流れを繋いでいる。曲のテーマに沿って実際のステージではスクリーンに動物実験の非道さを批判する映像が投影された。「Peace In The Neighbourhood」はおよそライヴ向きとは言えないが、ポールは好んでツアー通してセットリストに組み込まれている。アルバムのタイトル曲「Off The Ground」は、ツアー後半には「Iko Iko」とメドレーで演奏されるようになっている。「Hope Of Deliverance」は日本ではテレビ番組のテーマ曲になった最初のシングル曲である。スピード感あふれる「Biker Like An Icon」はステージのハイライトとして記憶されているだろう。スクリーンに教会画が投影され、ハードなギターが絡んだ濃密な世界を展開している。
そして何といっても白眉は「C’mon People」である。裏ジャケットの写真の通り、客席から見やすいように斜めにセッティングされたピアノに座り、アルバム最後の壮大な曲をステージで再現してくれる。厳かなピアノに始まり徐々に盛り上がっていく構成、そして独特のリズムを持つ後半部分、このツアーでしか演奏していないのがもったいない名曲である。ポールがマイクに向かって口笛を吹くのも珍しい。まさにTHE NEW WORLD TOURの印象はこの1曲に代表されるかもしれない。「C’mon People」は希代の名曲である。そのライヴ・バージョンが聴けるのはこのツアーのみである。
本作は、そんなTHE NEW WORLD TOURから1993年10月13日パリ公演を高音質で完全収録している。特にこの日の特徴は「Penny Lane」であろう。演奏が始まったはいいが、最初は普通に曲が進んでいくものの、途中で曲構成がポールとバンドで食い違ってしまうのである。こういう場合、ポールは演奏を続けながらムリヤリ戻すケースもあるが、今回はもはや修正不可能と判断したのか、「間違えた!メンゴメンゴ!」と演奏をストップしてしまう。イントロを間違えてやり直したことは何度もあるが、このように演奏がかなり進んだ段階で仕切り直すのは非常に珍しいレア・ケースである。
ディスク3はこの日のコンサート前のサウンドチェックを収録している。今となっては良席チケットとセットになったVIPパッケージが一般的になったが、1993年ではまだ定例化されていなかった。日本ではLIPAの寄付金集めの名目でサウンドチェック・チケットが発売されたが、これが現在のVIPパッケージの嚆矢であったように思う。コンサート本編と同日のサウンドチェックということで、パリ公演を堪能できるパッケージである。
1993年10月13日パリ公演を高音質で完全収録。かつ同日コンサート前のサウンドチェックも収録した3枚組である。美しいピクチャー・ディスク仕様の永久保存がっちりプレス盤。
サンプル音源
PALAIS OMNISPORTS DE PARIS - BERCY PARIS, FRANCE October 13, 1993
DISC ONE
01. Drive My Car
02. Coming Up
03. Looking For Changes
04. Jet
05. All My Loving
06. Let Me Roll It
07. Peace In The Neighbourhood
08. Off The Ground
09. Can't Buy Me Love
10. Robbie's Bit
11. Good Rockin' Tonight
12. We Can Work It Out
13. I Lost My Little Girl
14. Ain't No Sunshine
15. Hope Of Deliverance
16. Michelle
17. Biker Like An Icon
18. Here, There And Everywhere
19. Yesterday
DISC TWO
01. My Love
02. Lady Madonna
03. C'mon People
04. Magical Mystery Tour
05. Let It Be
06. Live And Let Die
07. Paperback Writer
08. Back In The U.S.S.R.
09. Penny Lane #1
10. Penny Lane #2
11. Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band
12. Band On The Run
13. I Saw Her Standing There
14. O Sole Mio
15. Hey Jude
DISC THREE
SOUNDCHECK
01. Oh Mama
02. Island In The Sun
03. Just Because
04. Matchbox
05. Improvisation
06. Don’t Let The Sun Catch You Crying
07. C Moon
08. Ain’t That A Shame
09. Be Bop A Lula
10. Midnight Special
11. Lucille
12. Another Day
13. Summertime
PAUL McCARTNEY / PARIS BERCY 1993 【3CD】
販売価格: 6,000円(税込)
在庫あり